キルト作品制作工程のご紹介!

キルト
キルト作品「アジサイ」制作途中 キルティングの作業

こんにちは。三姉妹工房+1ふみです。
今日は最近やっと完成の予感がしてきたキルト作品「アジサイ」についてお話しようかと思います。
現在制作しているキルト作品「アジサイ」は三姉妹工房+1がこれまで学んできたキルト制作の様々な技法を取り入れて一つ大作として仕上げたいと思いデザインした作品です。

キルト作品「アジサイ」
実はこちらは2022年に数か月で完成するつもりでデザインしたものなのですが、思いのほか作業内容が大変だったことと、タイミングの問題で他の作業を優先していたので完成が遅れに遅れついには2024年に突入してしまい二年間かかって作っている大作。
現在の姿がこちら・・

キルト作品「アジサイ」制作途中

ようやくイラスト周りのエコーキルトが3分の一くらい終わったところ。
ここまでくれば終わりが見えてきているので完成はまだですが作業工程についてご紹介させていただこうかと思います。

工程1 デザインを決める
まずはデザインを決めることをしなくては!ということで絵が苦手な私ですがキルト作品のときはデザイン画を描きます。

キルト作品「アジサイ」デザイン画

今回のデザイン画はこのような感じで作っています。
私の場合あまり絵が得意でないし書き込みを細かくしてもその通りにつくるというタイプでもないのでデザイン画を作る目的は大体のサイズの決定とパーツの配置位置の確認というのがメインとなります。

工程2 生地にアップリケする
私のキルト作品はいろいろ技術を組み合わせたものではあるのですが、主に「ハワイアンキルト」という、模様をアップリケした状態からキルティングするという技法を基本としています。
(ハワイアンキルトについては詳しい説明をいつかしたいですね)
というこで、デザインが決まった次の作業はアップリケということになります。写真を見ていただいたほうが早いでしょう!

キルト作品「アジサイ」アップリケの工程の様子

お判りいただけるかちょっと自信がないのですが、大体のイラストの形に切り出した生地を配置し、布の端を折りこむようにして細かく縫っていく作業がアップリケです。
よく子供服の胸にかわいいキャラクターなどをいれたいときにワッペンを縫い付けたりしますよね!それをイメージしていただければわかりやすいかと思います。
このようにアップリケして模様をつくることで布のほつれなどで作品がダメになることがなく、きれいなままで長くもたせることができます。

キルト作品「アジサイ」制作工程。アップリケをさらに細かく縫いつけます

アップリケの作業は最初にするのですが何気に一番大変!
今回はデザインもアジサイがテーマでしたので、花をひとつひとつ小さな□で表現したくて本当に大変でした!

工程3 刺繍でポイントを足す
ここで三姉妹工房+1のキルト作品にはひと手間加えます。
それは刺繍で模様をいれること。 この工程はハワイアンキルトにはあまり取り入れられない行程かと思います。
どうしてもアップリケで細かい模様をいれるには限界がありますので、三姉妹工房+1ではこの刺繍の工程を足すことでより絵画のようなきれいなできあがりを目指しています。

キルト作品「アジサイ」刺繍をいれる工程

カエルやカタツムリの目であったり、アジサイの花のつぶつぶなどなど。。ここで細かい刺繍をいれることでより美しいしあがりになります。

キルト作品「アジサイ」キルト芯をいれてさらに刺繍をいれます

この葉脈の刺繍が立体感があるのは生地の下にキルト芯をいれた状態で刺繍しているから。
こうして、刺繍の工程はアップリケした生地に直接したり、キルト芯を挟み込んだ状態でしたりと工夫することで雰囲気を変えることができます。

ちょっとブレイク
じつは大きなこのアジサイキルトの作品。
サイズ感が伝わりやすいように文庫本と並べてみました。
正直私は制作途中で何度もこのサイズ感にしたことを後悔したことをこの休憩で暴露しておきます(笑

キルト作品「アジサイ」文庫本とくらべるとこんなに大きい!

さて、制作にもどりましょう! 

工程4 キルティング
キルト作品といえばキルティングをするからキルト!ですよね?
キルティングというのはキルトの表布と裏布の間にキルト芯と呼ばれるシートのようになった綿をいれた状態で細かく縫い目をつくっていくことで、この作業のおかげでキルトは立体感のあるあの独特な風合いになっていきます。

キルト作品「アジサイ」花の一つ一つに細かくキルティングしていく

ちょっとわかりにくいかと思いますが、紫色のアジサイの花のまわりに細かくむらさきの糸の線が見えるでしょうか・・・
これがキルティングの糸です。2mmから5mm程度の本当に細かい縫い目を沢山いれて立体感を出していきます。

キルト作品「アジサイ」制作途中 キルティングの作業

キルティングのラインはキルト作品全体にいれていきます。
この絵のまわりにこまかくはいっていっているラインはエコーキルトというハワイアンキルトの技法を取り入れたもので、模様が水面に波紋のように広がっていくようにラインをいれていくことでキルト全体が浮き上がったように美しくしあがります。

工程5 作品を仕上げる

全体がキルティングし終わったら布を処理して作品を仕上げます。
クッションカバーやベッドカバーに仕立てたり、タペストリーのようにきれいに裏布を重ねたりなどここで作品が仕上がります。 (アジサイの作品はまだキルティングの途中のため写真がありませんごめんなさい!)

キルト作品の制作工程のご紹介はここまでとなります。
楽しんでいただけましたでしょうか?

ちょっとおまけ。

キルト作品制作に使う針。とても小さく細いものを使います。

私の指先につままれている小さな針が見えますか??
これが私がキルティングの作業でつかっているキルティング針です。
うっかり落とそうものなら見つけるのは本当に大変なほど小さな細い針なのですが、この針のおかげで細かいキルティングの糸目を作ることができるのです!道具って大事!

キルト作品制作の必需品。指差し。

左指にも指ぬきをつけて作業します。
針を布の裏にほんの少しだして縫っていくのですが、指に針先をあてて確認するため素手でやると指の先がボコボコになってしまうんですよ!?

沢山の道具にささえられつつあと少しで完成のキルト作品「アジサイ」皆様にお披露目できる日を楽しみにがんばります!

今回の投稿は大変長いものとなりました。最後までお読みいただきありがとうございます。
お疲れになっていませんか?
もしご興味ありましたら皆様もキルト作品制作チャレンジしてみてください!

三姉妹工房+1でした

2024.2.24 追記

こちらの作品の完成後のお話を投稿しています。
よかったらこちらも併せてご覧ください。
「アジサイ」タペストリーのご紹介

皆様からのメッセージ 三姉妹工房+1・FUMIへのメッセージ

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